以前テレビ番組で、ほこ×たて という番組がありました。
故事成語の「矛盾」にちなみ、最強同士を激突させ勝敗を決めるというバラエティー番組でした。
人気番組だったのでしょうが、ヤラセ問題から番組終了となってしまい、少し残念な思いでした。
「それは矛盾しているよ」のように、日常ではよく使われる言葉の一つですが、
「前後のつじつまが合わないこと」を指す時に用いられます。
「矛盾」は世界中にあふれかえっています。
職場や家庭など、広く見れば政治の世界や国際関係にもこの「矛盾」を
感じることが多いのではないでしょうか。
これらの「矛盾」を生み出す原因がこの社会、経済や政治であったり、
人間関係であったりするのだとしたら、私たちはこれらの「矛盾」と
どう向き合うべきなのか、上手な付き合い方を学ぶことも必要なのかもしれません。
ところで、日本人の平均寿命は現在どのくらいか知っていますか?
日本人の平均寿命は、2012年度の統計では、
女性が86.41歳(世界1位)
男性が79.94歳(世界5位)
都道府県別では、日本一長生きの県は男女ともに長野県
逆に短い県は男女ともに青森県でした。
わが県、鳥取は、
男性40位(79.01歳)、女性36位(86,08歳)
という結果でした。
この「平均寿命」という言葉ですが、意外と正しい意味を知っている方は少ないようです。
ある年齢の人が、その後何年生きられるかという期待値を「平均余命」と呼びますが、
その中でも「0歳児の平均余命」のことを「平均寿命」と呼びます。
ややこしいですね。
すなわち、「平均寿命」は「死亡年齢の平均」という意味ではありません。
一般的に、日本では平均寿命まで生きる確率は50%よりも
大きくなっています。
細かい話はさておき、
日本が世界でも指折りの長寿国であることに間違いはありません。
日本がそのような長寿国である理由のひとつに、
国民が等しく加入できる国民皆保険制度があります。
この制度では、治療費がどんなに高額になっても一定額(月ごと)以上の
負担をすることなく、様々な治療を受けることが出来ます。
さらに定期健診の実施や健康相談会などを行っており、
私たちの生活にとって欠かすことのできない制度といえます。
近年の薬や医療技術の進歩は目覚ましいものがありますが、
アメリカのように保険制度が整備されていない国であると、
病院へ行きたくても高額の治療費となり、治す方法はあっても
お金がないため治療が受けられない、という現実もあります。
日本においても、事実上の無保険者が年々増加しているようです。
非正規雇用や所得格差などの問題が
こんなところにも影響しているようです。
さらに、この保険制度を運営するための財源も年々増加しており、
特に国民健康保険の場合、市町村の保険料が全国均一ではなく、
保険者ごとに独自で決められるようになっているため、不公平感も指摘されています。
皮肉なことに、急激に伸びてきた平均寿命の原因の一つが健康保険制度にあると言えますが、
結果、この保険制度を維持していくために多額の財政が必要となっています。
制度の維持のためには、今後利用者の負担割合が増えていくと想定されます。
健康で、長生きでいられる喜びを感じる人がいれば、社会の変化がもたらした格差によって、
経済的苦痛を感じている人々が増えている、これも矛盾なのでしょうか。
薬剤師の職務には、人々が健康であることの自覚を促し、
自己管理していくためのお手伝いをする役割があります。
ヤマト薬局は、笑顔のある薬局を目指します。
ヤマト薬局は、セルフメディケーションを推進します。
ヤマト薬局では個別の健康相談(費用はかかりません)を受け付けています。